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痔核(いぼ痔)

肛門閉鎖に必要な肛門周囲の支持組織(anal cushion:クッション)が、排便時のいきみや加齢に伴う減弱や、直腸静脈叢がうっ血することにより形成されます。歯状線(直腸と肛門の境)より直腸側にできたいぼ痔を内痔核といいます。主に上直腸静脈叢の静脈瘤であり、排便時に疼痛の少ない出血や脱肛が主症状です。痔核が脱肛してもどらなくなった状態を嵌頓痔核といい強い痛みを伴います。歯状線より肛門側にできたいぼ痔を外痔核といいます。主に、下直腸静脈叢から発生するいぼ痔であり、急性期では、血栓(血豆様)を形成して痛みと腫れた感じがあります(図1)。

内痔核は重症度により、保存的治療(排便指導や飲酒などの生活習慣の改善と薬物療法)が基本となりますが、悪化あるいは慢性化すれば、硬化療法(ジオン注射)、痔核結紮術あるいは手術療法を行います。

血栓性外痔核は、薬物などの保存的治療が基本ですが、改善しなければ、局所麻酔下で血栓除去術を行う場合があります。血栓により肛門の皮膚がたるんだ状態(肛門皮垂)が残る場合があります。

(参照文献:病気がみえる 消化器編 メディックメディア、消化器内視鏡 特集直腸・肛門を診る1992,4(10)東京医学社)

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