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食道癌

日本における食道癌は、約90%以上占める食道扁平上皮癌と欧米に多い食道腺癌(バレット腺癌など)です。多量飲酒・喫煙と食道扁平上皮癌の発生は強い関係があり、とくに飲酒により赤くなるフラッシング反応がある飲酒者はアセトアルデヒド脱水素酵素が低い人(ALDH2欠損者)の食道癌発生率は高率であると報告されています1)(図1)。

バレット食道癌は、バレット食道(本来の胃食道接合部の扁平上皮粘膜が上部に向かって円柱上皮に置きかわった状態)からバレット腺癌が発生します(写真1)。

その発生率は、異形成のないバレット食道からの腺癌の発生率は、0.19%/年であるとの報告があります2)。最近、内視鏡機器の精度上昇や診断能力の向上、例えば、オリンパス社のNarrow banding image(NBI) 富士フィルム社のBleu Laser imaging(BLI)などの内視鏡特殊光と拡大内視鏡を使用することにより、容易に表在食道癌が発見できるようになりました(写真2)。

表在食道癌の場合は、内視鏡的粘膜下層切除術(Endoscopic submucosal dissection: ESD)で治療を行います。

進行食道癌(写真3)は、進行度(ステージ)や転移の有無によりますが、外科手術治療あるいは放射線療法、抗癌剤治療などを行います。一部の早期食道癌も手術療法、放射線療法、化学療法を行うこともあります。いずれもリスクの高い方は、食道癌の早期発見が大事です。内視鏡検査をおすすめいたします。

1)Ishiguro S. Cancer Lett. 2009 ,275(2)240-246.
2)Deal TK. Gut.2012.62(7):970-976.

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